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トランプは中国の貿易は不公平というが   宮崎正広

■米国製造業の労働者は8・8%。中国との貿易額はGDPの2・7%でしかない


トランプの「危険度」があまりにも強調されているが、ジャーナリズムの意図的な歪曲情報が多く含まれている。


投資専門誌の『バロン』が「トランプとヒラリーの対決となると、トランプでは惨敗する。だから共和党は保守本流、福音派、穏健派も納得する候補者としてケーシックしかいない」などと書いた。これを日本のテレビニュースなど鬼の首を取ったよう、画像入りで報じている。


おかしいのは、バロン誌はウォールストリートジャーナルとならぶ保守穏健派、とりわけ「グローバリスト」の利益を追求するメディアであり、彼らは自由貿易を推進するTPP反対の候補者はすべて嫌い。だからクルーズも駄目で、ケーシックだけがTPP推進はだから、それを前提に判断しているにすぎない。


また日本のメディアは日米安保条約は片務的で不公平だというトランプ派を危険視しているが、これもおかしな話で、主権国家に外国軍隊が恒久的基地をつくって軍事占領を継続しているのが安保条約の本質であり、トランプの言っていることは正しい。


そのうえ、トランプが「不平等」と攻撃しているのはドイツと韓国であり、日本は付随的にくっつけて批判しているだけ、主眼はNATOへの負担を止め、在韓米軍も撤退し、日本には「思いやり予算を増やせ」と吠えているのが事実である。


同時に「日本が核武装する」という意味も、米軍の関与が遠ざかれば、日本は自衛のために核武装するのは当然だから、それをさせないためには米軍のプレゼンスを強化せよ、と言っているのである。


中国との貿易不均衡をトランプは批判しているが、米中貿易のトータルは米国GDPの2・7%にすぎず、問題にならない額面である。


問題なのは米国の産業構造の変更であり、全雇用の、じつに8・8%しか、製造業に従事していないという実態が浮かぶ。こと貿易に関して、トランプの中国分析、トクに「中国がアメリカ人の雇用を奪っている」というのは間違っていると言えるだろう。


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| 宮崎正弘 | 14:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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