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あらめて獣祖神話と感精神話を思う   古沢襄

夏の衆参ダブル選挙が噂される中で二月十二日のブログ読者が「そ蛋帖覆犬紊Δ宗某析辰抜鏡此覆んせい)神話」に強い関心を示した。


日本を取り巻く神話の世界で獣祖神話と感精神話がいまこの時期に関心を持たれるのは理由があるのだろうか。


いまの北朝鮮をみていると、高句麗伝説にこだわった金正日総書記の遺訓が復活していると思うことがある。


平壌地方の民間信仰の一つと言われる「檀君神話」には、熊が人間となって天神の子を生む高句麗などのツングース系始祖神話に共通するものがある。荒々しい熊信仰は北方系民族の特徴で、日本や韓国の「感精神話」とは異質のものといえよう。


感精神話で培われた文化と獣祖神話が根っこにあるツングース系文化には相容れぬものがあるのではないか。


だとすれば、われわれの常識は北朝鮮には通用しない。常識が通用しない相手に平和を説く空しさを感じざるを得ない。


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■遊牧民族の「獣祖神話」(2010.01.12 Tuesday name : kajikablog)


戦後の一時期、神話を無視する風潮が歴史学会にあった。戦前に日本人は”神の子”であり、日本軍は”神兵”だという選民意識があったことの反動であろう。


だがアジアの歴史を考える上で、神話は重要な考察の手段になる。文字でその国の歴史を残す以前は、口語りで民族の伝承を伝えてきた。伝承でも分からない世界は神話になる。


ところが神話には民族間の共通点が発見されるものもあれば、まったく共通しないものもある。その研究では日本はアジアで一番進んでいるのではないか。


民族の歴史を知る上で、文字による資料、遺跡・遺構など考古学的発見、DNA鑑定による共通の遺伝子など様々な方法が用いられる様になったが、伝承として残った神話を比較、検討することによって、民族のルーツを解明するのも一手段である。


文字史料だから正しいというわけにはいかない。征服王朝の歴史が飾られた”正史”として残るからである。


征服された側の歴史は”野史”でしか残らない。この野史の中に真実の歴史がある場合もある。したがって歴史は多角的に検討・考証されるべきだ。間違っても政治的な目的で歴史が塗り替えられることがあってはならぬ。


■モンゴルは犬、チベットは猿


前置きが長くなったが、これからのべる「獣祖神話」はいろいろな意味で面白い。草原の民である遊牧民族には、狼始祖や犬始祖という「獣祖神話」が残っている。


たとえばチベットでは「蒙古人の祖先は犬」だという。一方モンゴルでは「チベット人の祖先は猿」。犬猿の仲なのだが、蒙古人とチベット人は至極仲が良い。


なぜ遊牧民族に「獣祖神話」が多いのだろう。モンゴル民族の始祖神話には「彼らの始祖は犬から生まれた」とか「木から生まれて犬に養われた」という犬祖神話が多い。チベット人が「蒙古人の祖先は犬」だという筈である。


ところが古代トルコ民族には狼祖神話が多いという特徴がある。五世紀のはじめからモンゴル高原の北部に住み、アルタイ山脈の西方に「高車・丁零(こうしゃ・ていれい)」という古代トルコ民族がたてた遊牧国家があった。その始祖伝説は狼に関するものである。


<<匈奴(きょうど 紀元前209〜)の君主・単宇(ぜんう)に二人の娘がいた。容姿が極めて美しいので、天に嫁がせるため高台に四年置いたが、ある日老いた狼がやってきて、穴を掘って住みついた。姉は畜生を嫌って高台を去ったが、妹は狼の妻となり、子を産んで高車・丁零という国家を成した。>>


匈奴がモンゴル種なのか、トルコ種なのか定説がない。だが高車・丁零の建国神話でみるかぎり匈奴も古代トルコ民族が多数を占める連合体だった可能性が強い。


高車のことを中国の史書は「高輪の車を使用する丁零族」と書いている、この言葉から背の高い丁零族が想像できる。漢人が驚く背の高い丁零こそは、最古の古代トルコ族といわれている。


言語学者は「トルコ→テュルク→テイレイ」と読み解いている。高車丁零の後身に「鉄勒(てつろく)」という強大な国家が現れ、やがて突厥(とっけつ)国家が誕生する。「→テツロク→トッケツ」と読み解くと、ジンギス汗が現れる(十二世紀)前の北アジアは、狼始祖神話を持つ古代トルコ民族が強大な勢威をふるっていたことが想像できる。


この古代トルコ民族の研究は、日本が優れている。ロシアやトルコで盛んになりそうなものだが、古代に関する研究者や学生の関心が薄い。中国も異民族よりも漢民族中心の政治を行っているから、「獣祖神話」には振り向きもしないのであろう。


■漢民族や朝鮮民族の「感精神話」


ところが古代の漢民族や朝鮮民族には「獣祖神話」がない。あるのは「感精(かんせい)神話」。感精とは超自然力の天降る霊物などを意味している。


大陸から渡ってきた稲作文化に支配された日本にも「獣祖神話」がない。ブリヤートやモンゴルの血を受けた縄文人の間には、「獣祖神話」があったかもしれないが、消滅されてしまったのかもしれない。


「感精神話」の代表的なものとして、朝鮮で初めて統一王朝を作った新羅の建国神話がある。


 <<新羅には古くから六村があった。それぞれの村では聖地や聖山へ村長の始祖が天から降臨してきた。前漢の地節元年(紀元前69)三月に六村の長が君主を迎えて国を建てようとした。


その時、異様な気配がして、いなずまのようなものが天から地に垂れていた。一匹の白馬がおじぎをしている。一個の紫の卵があった。卵から童子が現れ、湯浴みすると全身が光り輝いた。六村の人たちは「天子はすでに天から降ってきた」と喜んだ。>>


高麗の僧一然(1206から1289)編纂による「三国遺事」では、民間信仰の檀君神話を取り上げている。ここでは熊が人間になって天子の子を生むという「獣祖神話」と「感精神話」の混合になっている。


<<天神桓因の子・桓雄は人間世界を治めるため、太伯山の頂上に降りてきた。(感精神話)その時同じ穴に住んでいた熊と虎が、桓雄に祈願して人間になるための修行をした。虎は途中で修行を放棄したが、熊は修行をおえて人間の女になった。やがて桓雄と結婚して、檀君王倹を生んだ。(獣祖神話)>>


檀君神話は平壌地方の民間信仰の一つと言われるが、熊が人間となって、天神の子を生む伝承は高句麗などツングース系の始祖神話に通じるものがある。熊にたいする信仰は北方系民族に広く分布し、日本でもアイヌの信仰の的となった。


■金の始祖神話・羽衣伝説


中国の東北部は女真(女眞、じょしん)族の故地である。ツングース系の民族で勇猛でもって知られ、西のモンゴルと激しく戦った。その女真族が作った金という国の始祖神話に日本の羽衣伝説に似たものがある。


 <<その昔、長白山の湖に三人の天女が舞い降り、水浴びをして遊んだ。その時、カササギが赤い実をくわえてきたのを、一番下の妹の天女だけが食べてしまった。妹は身ごもり、そのために再び天にかえることもできなくなった。


そして天女は赤子を生んだが、その子は、大変聡明で利発な子に成長し、やがて川を下っていって、人々を治めるようになった。それが、女真族の始祖プクリ・ヨンジュン。>>


「感精神話」の一種であろう。


この金はジンギス汗のモンゴル軍の猛攻を受けて、ジンギス汗の死後、1234年に滅ぼされた。金は滅亡したのだが、女真族は十七世紀になって山海関以北の明の領土と内モンゴルを征服している。密集態勢をとって背の高い騎馬部隊で攻撃する女真族には、低い馬に乗り軽武装で奇襲するモンゴル騎兵が敵わなかったという説がある。


やがて女真族はモンゴルなど八旗の騎馬軍を先頭にして、万里の長城の山海関を越えて、北京に達して漢族の明が滅びた。中国を統一した清国の誕生である。


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