<< 「大きな騒ぎ起こしたかった」韓国人の男が供述   古沢襄 | main | 米上院、北朝鮮に対する制裁強化法案を可決   古沢襄 >>
一人旅では何もかも自分でやらねばならぬ   古沢襄

次女夫婦がやってきて、昼食にスパゲッテイ料理を作ってくれた。


スパゲッテイといえば外務省の友人に連れていって貰った六本木のイタリア・レストランのバジリコ・スパゲッテイの味を思い出す。昼のサービス時間だから値段もそう高くない。


それでも外務省の友人氏に払わせるのは悪いと思って、こちらが払うと押し問答。結局は次回は私が払うことで一件落着。高が昼飯代のことだが、人によっては外務省の役人に払わせて当然という記者もいる。


この友人とはバジリコ・スパゲッテイが取り持つ縁で仲良くなった。政治部を離れて業務でホノルルに行くことになった時に、この友人とバジリコ・スパゲッテイを食べながら「ホノルルにはマスコミの支局が撤収してしまって電通の支社もなくなった。ハワイ報知という名の地元紙を探していくしかない」とコボしてしまった。


「ホノルル領事館があるから何とかしましょう」と言ってくれたが、あまり当てにしなかった。ホノルルは日米関係にとってワシントンやニューヨークのような重みがない。私もホノルルには二、三日いて、ロスに行く日程を立てていた。


しかしホノルルの空港に着いたら、あまり見栄えのしないアロハ姿の人が待っていた。カメラを首に下げて、ネクタイを締めた私の姿はレジャーで来たとはみえない。おまけに資料をいれたカバンを下げている。


アロハ姿の人は現地雇用の領事館員だったが、まず連れていかれたのはスーパー、そこでアロハを買わされ、着替えをさせられた。「この姿なら東南アジアから来たといっても通用しますな」とけしからんことをいう。


夜のホノルルで一番狙われるのはカネを持っている日本人だという。その夜はこの人の案内でアロハ姿で何とも怪しげな安バアーに行った。


そこで沖縄で一緒になった米兵についてきたが、結局は捨てられた日本人女性にカネをせびられた。「ホノルルにはこの手の女性が結構いるのです」と領事館員氏はいう。なんともわびしい話。


ホノルルからロスまではアメリカの民間航空機に乗ったが日本人は私だけ。昼食の注文をスチュワーデスから聞かれたがチンプンカンプンで困っていたら、隣のアメリカ人夫婦が見かねて私の代わりに選んでくれた。


私の海外旅行はひとり旅が多い。ロンドンのヒースロー空港では支局員のために持たされた乾麺ウドンがひっかかり、空港警備員から説明を求められた。「ジャパニーズ・スパゲッテイ」といっても聞き入れてくれない。


説明に窮するお土産を運ぶよりも、現地で支局員にご馳走する方がいいとさとった。


政治部時代の海外旅行は、何もかも政府のお役人がやってくれる。だが一人旅では何もかも自分でやらねばならぬ。だが一人旅こそが、現地事情を知る最上の手段である。


この話には続きがある。慶応経済学部から修士課程を卒業した次女のために、六本木のイタリア・レストランで卒業祝いをやった。夜のイタリア・レストランはキャンドル・ライトに照らされた上品な雰囲気。


昼のイタリア・レストランとは様変わりしていた。見覚えがある芸能人が食事をしている。食事の値段も昼とは違う。ワインを傾けながら、次女が喜ぶ姿が懐かしい。私は黙って注文したバジリコ・スパゲッテイを口に運んでいた。


<a href="http://www.kajika.net/">杜父魚文庫</a>

| 古澤襄 | 09:28 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/1011327
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< March 2017 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE