<< ニューハンプシャー州はブッシュ一族の鬼門   古沢襄 | main | 2─5年債の利回り逆転、景気後退の前兆との見方も   古沢襄 >>
共和党候補のマルコ・ルビオ上院議員44歳は   古沢襄

■クリントン氏打倒の「切り札」となりえるのか?


米大統領選に向けた民主、共和両党の指名候補選びが始まった。民主党はよほどのスキャンダルがなければヒラリー・クリントン前国務長官(68)が11月8日の本選に歩を進めそうだ。


一方の共和党では、好調だった不動産王、ドナルド・トランプ氏(69)の前に「エレクタビリティー」(electability、当選可能性)という壁が立ちはだかり、選挙戦がにわかに面白くなってきた。


■エレクタビリティーの壁


共和党の候補指名争いは1日夜、アイオワ州党員集会で投じられた「一票」で始まった。州都デモインの会場に集まった党員の手には既定の投票用紙だけではなく、コピー用紙をちぎったような紙片も。ここに候補の名前を記入し、郵便物の配送に使われる箱に投じた。世界最強の米軍最高司令官(大統領)を目指す戦いの幕開けとしては、実に素朴だ。


集会の開始宣言を前に、教室のような部屋に詰めかけた150人ほどの党員の間を、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(62)陣営の若い運動員がせわしなく動き回っていた。


「ヘイ、俺を説得してみろよ!」。投票を待つ党員が、「Jeb!」と大きくプリントされたTシャツ姿の運動員を冷やかす。党員は運動員の「ブッシュさんは素晴らしい人」というほめ言葉をうなずきながら聞いていたが、もらったTシャツやバッジを党員がその場で身に着けることはなかった。


集会が始まると、各陣営の支持者が椅子の上に立ち上がって数分ずつ投票を呼び掛ける。


「クリントン氏がルビオ氏を強く攻撃しているのは、彼女にとり最も手ごわい候補だからだ。ルビオ氏でなければ民主党を打倒することはできない」


マルコ・ルビオ上院議員(44)を支持する男性がこう訴えた。ルビオ陣営はクリントン氏に勝ちうる候補として売り込んでいる。デモインなど都市部でのルビオ氏躍進の背景には、党員たちが本選をにらみエレクタビリティーを真剣に考えたという事情があった。


■民主党に勝てる候補


アイオワ州予備選は事前の予想ではトランプ氏と、この州で根強い「宗教保守」から支持されるテッド・クルーズ上院議員(45)の一騎打ちと目されていた。


ふたを開けるとクルーズ氏が首位で、2位のトランプ氏にルビオ氏が肉薄。代議員(30人)の獲得数はクルーズ氏の8人に対し、トランプ、ルビオ両氏がともに7人で並んだ。

「私が指名候補になったとき、民主党の指名候補がクリントン氏であってもサンダース上院議員であっても必ず打ち破ることができる」


ルビオ氏は党員集会終了後の1日夜、デモインでこう宣言した。


米CNNテレビの集会参加者に対する調査によると、候補の資質として「勝つことができること」を挙げた党員のうち44%がルビオ氏を支持し、トランプ氏24%、クルーズ氏22%を大きく上回っていた。


第2戦のニューハンプシャー州予備選(9日)など序盤4州での戦いや3月1日の「スーパー・チューズデー」に向けて、ルビオ氏がエレクタビリティーのある候補として浮上したのは間違いない。米メディアはルビオ氏をアイオワ州での「真の勝者」とたたえている。


■主流派を糾合する存在


両親がキューバからの移民というマイノリティー(少数派)の出身、上院議員1期目、そして演説のうまさ−。ルビオ氏のプロフィルは誰かと重なり合う。民主党のバラク・オバマ米大統領(54)だ。


オバマ氏も2008年のアイオワ州党員集会でクリントン氏を破ったことで、黒人であることや経験不足から来るエレクタビリティーへの不安を弱めることに成功し、その後の戦いにつなげていった経緯がある。


もちろん、ルビオ氏は世界を指導する米国の役割を重視する視点から、「世界の警察官」を放棄したオバマ氏を批判するなど主義主張は完全に異なる。


また、クリントン氏に代表される主流派に戦いを挑んだオバマ氏に対し、ルビオ氏はむしろトランプ、クルーズ両氏のような「非主流派」の台頭を不安視する主流派を糾合する存在になる可能性が大きい。


44歳のルビオ氏は、68歳のクリントン氏との戦いを見据えて、「新世代のリーダー」であることを強調している。経験不足に関する他陣営からの批判をはね返し、「党を団結させる」(ルビオ氏)ようなメッセージを打ち出せるかどうかがエレクタビリティーを現実化する上で鍵となる。(産経ワシントン支局 加納宏幸)


<a href="http://www.kajika.net/">杜父魚文庫</a>

| 古澤襄 | 20:08 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







スポンサーサイト
| - | 20:08 | - | - | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/1011305
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< July 2017 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE