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暗黒時代が終わり、台湾人の台湾が誕生   古沢襄

ことしの最大のニュースは台湾で民主的な選挙によって純粋な台湾人の政権が誕生したことであろう。それはまた政治記者当時から台湾人の台湾を応援してきた私にとってこんなに喜ばしいことはない。


それと同時に苛烈な国際政治の中で蔡英文氏が迎えるであろういくたの困難さにあらためて思いをいたさねばならぬ。


台湾人の台湾という言葉は美しいが、過去を振り返ると単純に喜んでばかりおれない。その最大の事件は、「2・28事件」。1947年2月28日に蒋介石軍が社会治安を名目に全島で台湾人の逮捕、処刑が行われている。


事件とまったく関係ない大学教授、弁護士、医師、作家らの知識人が殺され、この犠牲となった台湾人は分かっているだけでも2万8000人。


台湾人口の9割は台湾で生まれ、台湾で育った本省人。そこに支那大陸から逃げてきた1割の外省人が権力を掌握するために過酷な特務・公安政治を行った。


私が台湾に渡った40年前にはタクシーの運転手までが特務の工作員だった。東京で親しくなった台湾人・李哲朗は早稲田大学の留学生だったが、当時から台湾独立運動を唱える留学生とも私は親しかった。


李哲朗は帰国して結婚したが新婚旅行に日本を選び、わが家に泊まった仲である。その後高雄で民衆日報のオーナーになったが、いまはどうしているのだろうか。独立運動の闘士ではないが、台湾人の台湾を思う気持ちは誰よりも強い。


しかし李登輝時代になるまで2・28事件を語ることは台湾ではタブーだった。暗黒時代といっていい。


大陸から逃げてきた外省人たちも高齢化して、私がみたのは軍務を離れ一般の労役についていた。国府軍は本省人がほとんどだったが、佐官級で退役させられ、将官にはなれなかった。


本省人の新兵たちは、台湾で一番高い新高山でパラシュート降下させられ、中には命を落とした兵もいた。そんな本省人の新兵たちに対して蒋介石は大陸反攻を呼号し、反攻の訓練に余念がなかった。


2・28事件といい大陸反攻といい本省人にとっては迷惑至極な押しつけ以外のなにものでもない。その暗黒時代が終わって、台湾人の民主的政権が誕生したのだから、これほど喜ばしいことはない。


■台湾 総統選で蔡氏が圧勝 議会選も民進党が過半数


16日に投票が行われた台湾の総統選挙は、民進党の蔡英文氏が圧勝し、初めての女性の総統が誕生することになりました。民進党は議会の選挙でも初めて単独で過半数を獲得しており、蔡氏が、中国と今後どのような関係を築いていくのかが焦点です。


3人が争った台湾の総統選挙は16日に投開票が行われた結果、民進党の蔡英文氏が689万4744票、国民党の朱立倫氏が381万3365票、親民党の宋楚瑜氏が157万6861票でした。投票率は過去最低の66.27%でした。


蔡氏は、得票率56%余りとほかの候補に大差をつけ圧勝し、民進党が8年ぶりに政権を奪還して、台湾初の女性の総統が誕生することになりました。


同時に行われた台湾の議会、立法院の選挙では、113議席のうち民進党が68議席と、改選前の40議席から躍進して、国民党にかわって第一党となり、初めて単独で過半数を獲得しました。


蔡氏としては総統選挙に圧勝し、議会でも民進党が過半数を確保したことで、安定した政権運営を実現できることになります。16日夜の記者会見で、蔡氏は「選挙の結果は、台湾の民意のあらわれだ。これに圧力をかけることは、両岸関係の安定を破壊するものだ」と述べ、選挙結果を尊重するよう中国をけん制しました。


独立志向が強いとされる民進党は、これまで中国に急速に接近した国民党を批判しており、ことし5月に総統に就任する蔡氏が、経済で密接になっている中国と、今後どのような関係を築いていくのかが焦点です。


■専門家「中台関係安定させる政策を」


台湾の総統選挙について、アメリカのシンクタンク「戦略国際問題研究所」のボニー・グレイザー氏は、「アメリカは、蔡氏が中台関係を安定させる政策を進めることを望む」と述べ、政権交代のあとも「平和で安定的な関係を構築する」という発言を守り、これまで国民党が続けてきた政策の継続を、アメリカ政府は望んでいると指摘しました。


また、蔡氏が勝利したことを受け、「中国が、台湾と外交関係のある国と国交を結ぶなど、蔡氏に強硬な姿勢を示すことをアメリカは懸念している。そうなれば、台湾の中で蔡氏への圧力が強まり、それに蔡氏が反発すれば、中国との関係は悪循環に陥るだろう」と述べ、今後の中国の出方を注視する必要があるとしています。


そのうえで、「中国と台湾の関係の安定や、台湾の民主主義、経済的繁栄の確保がアメリカの国益だ」と述べ、アメリカは国内法の「台湾関係法」に基づいて、台湾の防衛に対する義務を果たす一方、中国との関係については、一層の安定を望むという立場を強調しました。(NHK)


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| 古澤襄 | 09:49 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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