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上海株式市場 終値は5.9%の下落   古沢襄

■「リスクを先送りするだけの対応だ」と懸念を示す声


中国の株式市場では、株価の下落傾向に歯止めがかからない状況が続いていて、8日も上海市場では売り注文が相次ぎ、代表的な株価指数は7日の終値と比べて5.9%下落しました。


上海の株式市場では、去年後半から株価の高騰が続いていましたが、先月中旬以降、下落に転じました。


中国当局や証券各社などは、株価の下支え策を相次いで打ち出していますが、効果は限定的で、8日も取り引き開始直後から売り注文が相次ぎ、代表的な株価指数である「総合指数」は一時、8%以上下落しました。


その後、中国当局が証券各社による株価の下支え策を支援する発表などを行いましたが、結局「総合指数」の終値は3507.19ポイントと、7日の終値と比べて5.9%の下落となりました。


「総合指数」は、7年5か月ぶりの高値をつけた先月12日の終値から8日までの3週間余りでおよそ32%の大幅な下落となっています。


中国にある上海と深セン※の2つの株式市場では、市場での売買を当面停止する企業が急増し、中国メディアは全体の半数近くに当たる1300社以上が売買を停止していると伝えています。


こうした動きは、市場関係者の間で株価の下落による影響を食い止めようとする企業の自衛手段と受け止められています。


市場関係者は、「今後も、中国当局などが株価の下支え策を続けるとみられるが、どのタイミングで投資家たちによる株式の売却の動きに歯止めをかけることができるのか、見通せない状況になっている」と話しています。
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■中国市場 売買停止の仕組み


中国にある上海と深セン※の株式市場では、市場での売買を当面停止する措置について、それぞれの証券取引所で規則を定めています。


それによりますと、上場した企業は、重大な情報を発表する際などに証券取引所に対して、売買の停止を申請する必要があるとされています。


規則の中には、株価が急激に下落した際にも、売買の停止を申請することができるかどうかについては書かれていませんが、証券取引所が、合理的な理由があると判断すれば、申請が認められると書かれています。


中国メディアや市場関係者の間では、売買を停止する株式の銘柄が急増していることについて、株価の下落による影響を食い止めようとする企業の自衛手段と受け止められています。


また、市場関係者の間からは、「一時的に売買を停止しても、市場での取り引きを再開した際には、株価が、さらに急激に下落するおそれがあり、リスクを先送りするだけの対応だ」と懸念を示す声も上がっています。


■中国投資家の消費手控えへ


中国の株式市場に詳しい野村証券の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「中国では去年から不動産の市場が軟調になって投資の資金が株式に向かい、株価が上昇してきたが、その過熱感が調整されている。投資家の間では緊張感が高まっていて、売りが売りを呼ぶ状況だ」と話しています。


そのうえで、中国や日本の経済への影響については、「株価が下落したことで中国の投資家の間で消費が手控えられ、日本を訪れる中国人の観光客の支出に影響が出てくる懸念がある。また短期的には日本企業の中国への輸出に不透明感が増す可能性がある」と話しています。


その一方で山口氏は、上海市場の株価は1年前と比べるとまだ高い水準にあるとして、「株価がいまの水準で下げ止まれば、中国人観光客の消費がすぐに落ち込んでいくとは思えずいまの時点では日本経済にとって必要以上にマイナスに捉えるべきではないと思う」と話しています。


■”中国政府は市場介入すべきではない”


上海市場での株価の下落について、アナリストで香港の証券会社の最高経営責任者を務める藺常念氏は「自己資金を超える借り入れを行って株取引をする投機的な動きが問題を悪化させている。


こうした融資は中国で2年ほど前から始まり、このところ急速に拡大していて、業者によっては自己資金の10倍の資金を貸し付けるところもでている」と指摘しています。


そのうえで藺氏は「こうした融資の拡大を制御することに十分な注意を払ってこなかった中国の規制当局には一定の責任があるだろう」と話しています。


そして藺氏は中国当局が相次いで打ち出している株価の下支え策について「これらはすべて市場原理に反する取り組みだ。


政府が市場に積極的に介入すれば、投資家の間で『政府が支援するので株価は上昇するばかりだ』との裏付けのない期待を生む。


その結果、自宅を担保に株を購入したり、全財産を株式につぎ込んだりして、いま、大きな損失を出す人が出ている。中国政府は市場に介入すべきではない」と主張しています。(NHK)


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