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日米同盟で問われる安倍首相の「本気度」   古沢襄

■ロイター・コラムでPeter Van Buren氏が論評

 
[27日 ロイター]第2次世界大戦から70年が経過する今、日本は再びアジア太平洋地域で軍事大国化すべきかを問われている。
 

日本は戦後、米国との2国間同盟というレンズを通して近隣諸国と交流してきた。


日本の国内政治は、(米軍相手に商売をする国内防衛産業を通して)日米同盟の恩恵を受けるか、あるいは(軍事基地を提供することによって)それに従属してきた。


しかし、日本の安倍晋三首相は現在、多極化した東アジア情勢と国内の新たなプレッシャーに直面し、米国との関係再考を迫られている。
 

米ワシントンのホワイトハウスで28日に開催される日米首脳会談の舞台裏で、オバマ大統領と安倍首相はアジアで最強の2国間関係である日米同盟の変化に取り組むことになるだろう。
 

第一に、安全保障問題、特に北朝鮮に対する姿勢が、両国間の問題として挙げられる。日本人拉致問題の解決に向けた北朝鮮との交渉は難航しており、そのため日本は北朝鮮に対し強硬な姿勢を取れずにいる。
 

安倍首相は強硬姿勢を求める米国の意向と、拉致問題の進展を台無しにしかねない懸念の狭間に立たされている。
 

また、これまで日米安保関係における日本の「貢献」は、ほぼ完全に経済的なものであることが暗黙の了解だった。


土地の供与などに加え、日本は数十億ドルを負担して自国にある米軍基地を支援している。安倍首相だけでなく日本の歴代首相は長い間、米軍基地問題、特に沖縄の基地をめぐる国内の抵抗に対処してきたが、今回の日米首脳会談でこれが主要な問題として扱われることはないとみられる。
 

日本が整備を進める新たな安全保障法制で日本が集団的自衛権を行使できるようになることも、自衛隊と米軍の役割分担を定めた防衛協力の指針(ガイドライン)の改定に反映された。


日本は中国や北朝鮮との緊張が高まるだけでなく、アジア太平洋地域で米軍による軍事行動に対する「報復」を受ける危険にさらされるだろう。


第二に、日本の経済的優先事項も問題となる。安倍首相は中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加するかどうか決めなくてはならない。


米国は、AIIBが世界銀行やアジア開発銀行(ADB)を弱体化させるとして反対の姿勢を示している。
 

一方で、 AIIBの資金と中国市場へのアクセスを求める日本の経済界は、安倍首相への圧力を強めている。木寺昌人・駐中国大使は英フィナンシャル・タイムズ紙に対し、経済界がAIIB参加への働きかけを強めており、非常に効果があるようだと語っている。
 

首相は米国か自国の経済界のどちらかを失望させなくてはならないという二者択一を迫られている。
 

第三に、12カ国が交渉参加する環太平洋連携協定(TPP)をめぐっても日米同盟は試されている。


米国は日本にTPP参加を迫っており、もし合意に至れば、米国は輸出入の約40%が関税・非関税障壁を免れ、アジア市場への門戸が開かれることで多大な利益を享受できるようになる。


そしてそれは、同地域で影響力を発揮する中国の経済力を抑えることにもつながる。
 

ここでも安倍首相は、米国との関係を維持しなければいけないという圧力と、高い関税で保護され市場開放に反対する日本の農業団体との板挟みにあっている。


TPP交渉から完全撤退することなしに、安倍首相が有権者を満足させる唯一の方法は、農業を例外とすることだが、他の参加国が納得するわけもなく、アジア太平洋地域で自由貿易圏をつくるという米国の意思の前では、なし崩しとなるだろう。
 

日米同盟との決別は日本にリスクをもたらす。中国との関係を改善しないことは、安倍首相や歴代首相にとってはプラスに働いてきたと言える。米国の支援が日中関係の機能不全的な性質に拍車をかけてもいる。
 

安倍首相と自民党の主な支持基盤は超保守層だが、彼らは第2次世界大戦時の犯罪に対する謝罪を隣国の要求に迎合したと捉える。


外部の人間には遠い戦争の残された問題にしか見えなくても、日本の保守層や彼らを支持する有力な経営者にとっては黙っていられない問題なのだろう。
 

日本はまた日米同盟の下、米国のニーズに応じて国内防衛産業を発展させてきた。例を挙げると、日本は約10億ドルを投じて国内にロッキード・マーチンの次期戦闘機F35の最終組み立てラインを建設中で、機体の整備拠点も担うことになる。


日本がこうした問題のかじ取りを間違わなければ、米国は妥協に応じるかもしれない。そうなれば、安倍首相は国内で支持を失いかねない勝ち目のない状況に、そう度々追い込まれずに済むだろう。


オバマ大統領はこのことを理解し、日本に圧力をかける問題は慎重に選ぶことになるだろう。
 

かつてアジアで最も安定した米国の盟友であった日本は今、複雑な選択を迫られている。
 

*筆者は米国務省に24年間勤務。著書に「Ghosts of Tom Joad: A Story of the #99 Percent」、「We Meant Well: How I Helped Lose the Battle for the Hearts and Minds of the Iraqi People」がある。(ロイター)
 

<a href="http://www.kajika.net/">杜父魚文庫</a>

| 古澤襄 | 06:49 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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