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シリア内戦5年目、優先事項ではなくなったアサド政権打倒    古沢襄

■仏AFPが解説


【3月15日 ベイルート/レバノン AFP】欧米やアラブ諸国の願いとは裏腹に、内戦が5年目に突入したシリアで、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領は権力基盤を強化している。イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」の台頭により、国際社会にとってアサド政権打倒は優先事項ではなくなった。


「アサド大統領の国際社会における地位は上がった。米国、欧州連合(EU)諸国、その他の国のいずれも、もはやアサド大統領の即時退陣を要求していない」と、ドイツ国際安全保障研究所(German Institute for International and Security Affairs、SWP)のフォルカー・ペルテス(Volker Perthes)所長は指摘する。


2011年3月の内戦開始以来、シリアでは21万人以上が死亡したが、その間、シリア政府軍は欧米の支援を受ける反体制派やイスラム過激派の勢力拡大阻止に成功してきた。


人権団体からは今も、アサド政権がたる爆弾を投下し市民を無差別に殺傷していると非難する声が上がるが、既に反体制派さえもアサド大統領の退陣を和平交渉の条件としてはいない。


ペルテス所長は言う。「欧米政府の声明からは、直接的にしろ間接的にしろ、アサド氏が大統領の座にとどまることを事実上黙認した上で、アサド大統領と穏健な反体制派による国家的連合を模索していることがうかがえる」


■分裂する欧米


シリアの首都ダマスカス(Damascus)をたびたび訪れている欧州の外交筋によると、EU加盟国内ではアサド大統領の扱いをめぐり分裂が起きている。


マニュエル・バルス(Manuel Valls)仏首相は先月、アサド大統領を「虐殺者」と呼んだが、「フランス、英国、デンマークがシリアの将来においてアサド氏のいかなる役割をも拒絶しているのに対し、多くのEU加盟国は内戦が5年目に突入する中、そのような見方は支持できないと考えている」と、この外交筋は説明する。


スウェーデン、オーストリア、スペイン、チェコ、ポーランドは、アサド大統領を孤立させても益はないとみており、EUとして態度を軟化させたい構えだが、大国ではないそういった国々の意見は聞き入れられていないのが現状だという。


一方、ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は先日、アサド大統領について「うわべだけの正当性を全て失った」と述べつつ、「しかし、われわれにとって、ダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語の略称)の掃討に勝る優先事項はない」と発言。アサド大統領に対する欧米のスタンスが変化したことが示された。


15年前の大統領就任直後こそ改革者とみなされていたアサド大統領は、2011年に始まった反体制派のデモを暴力的に鎮圧したことで国際社会から爪はじきにされた。


だが、国連(UN)のスタファン・デミストゥラ(Staffan de Mistura)特使も、最近「アサド大統領もシリア問題の解決策の一部だ」と発言し、反体制派を激怒させている。


「バッシャールのシリア:独裁政治の解剖(Bashar's Syria: Anatomy of an Authoritarian Regime)」と題した著作のあるジュネーブ国際開発研究大学院(Geneva Graduate Institute)のスヘール・ベルハジ(Souhail Belhadj)氏は、こう指摘する。「欧米もアラブ諸国もトルコも、公式には対話を拒否している相手かもしれない。それでも、シリア政府、特にアサド大統領は、国際社会にとって対話の相手だ」


■アサド政権の交渉機会は


内戦が始まってしばらくは反体制派に敗北を喫したアサド政権だが、レバノンのシーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)やイランの革命防衛隊(Revolutionary Guard)の支援で軍を建て直し、一部地域を奪還するなど攻勢を強めている。


戦火で荒廃するシリアを席巻したISには、米国主導の有志連合による空爆が圧力をかけている。


現在のシリア政府は国土の4割と国民の6割を支配下に置き、北部アレッポ(Aleppo)の半分と、ISが制圧し「首都」と称しているラッカ(Raqa)を除くほぼ全ての大都市を掌握している。とはいえ、戦闘終結への道はまだ遠い。


「シリア現政権は、軍事的には優勢を保っていると考えているはずだ」と、米テキサス(Texas)州にあるトリニティ大学(Trinity University)のデービッド・レッシュ(David Lesch)教授(中東史)は言う。


「シリア:アサド家の凋落(原題、Syria: The Fall of the House of Assad)」の著作がある同教授は「一方で、アサド政権内でも、2大支援国のイランとロシアの不況の影響で、遠からぬ将来、兵力や財政、資源などが不足してくるという予測は認識されているだろう」


レッシュ氏は、2016年の米大統領選挙が近づいて米政府のシリア政策が制約を受け始める前に、アサド大統領が国際社会と対話できる環境が整うだろうとの見方を示した。(AFP)
 

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