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ケリー国務長官、トルコに対イスラム国の戦いに参加を要請    古澤襄
【イスタンブール】ケリー米国務長官は12日、過激派組織「イスラム国」と戦う有志連合に二の足を踏んでいるトルコに対し、参加して積極的役割を果たすよう要請した。同組織に対する共同軍事行動から距離を置こうとする北大西洋条約機構(NATO)加盟国のトルコを取り込みたい米国の意向を示すものだ。

米国政府高官で今週、トルコにこうした要請をしたのはケリー長官で2人目となり、米国が戦略的にみて同国をいかに重視しているかを浮き彫りにしている。しかしトルコ国民の間には反米感情が高まっており、「イスラム国」との戦いで主導的役割を果たした場合に自国の安全が脅かされると懸念もしている。


ケリー長官は現在、中東地域を歴訪しオバマ大統領が打ち出した「イスラム国」を壊滅させる計画への参加を呼びかけている。「イスラム国」は現在イラクとシリアの各地に拠点を築いている。

トルコは南部アダナにあるインジルリクに米国との共同空軍基地を設営しており、自国南部のシリアとイラクの国境沿いに点在する軍事基地を活用することにより、米国の今回の軍事作戦に極めて重要な貢献をする可能性がある。

ケリー長官は11日にサウジアラビアで開いた関係国会合でアラブ諸国からの米軍作戦支援の約束を取り付けた。しかし、トルコはこの会合には参加したものの、「イスラム国」への外国からの兵士や資金の流れを断ち切ることに合意した共同文書に署名しなかった。

ケリー長官との会談に先立ち、トルコのカブソグル外相はイラクとシリアでの「試練と脅威」を認めたものの、それ以上にはほとんど言及しなかった。ケリー長官はまたエルドアン大統領とダウトオール首相とも会談した。

NATO加盟国の中で最大のイスラム国家であるトルコが今回の米国の作戦で表立った役割を果たすことへの最も大きな障害は今年6月に「イスラム国」に捕虜にとられた外交官やそのスタッフ、家族の計49人に上る人質だ。同組織はイラクのモスルを制圧した後、同市内のトルコ領事館を襲撃した。

トルコとシリアの国境は約900キロにもおよび、警備が難しく「ジハーディスト(聖戦士)高速」と呼ばれる過激派組織兵士の不法侵入の出入口となっている。

英国の政治コンサルタント会社メープルクロフトは12日付のリポートで、その人質問題やシリアからの攻撃に対する脆弱性を挙げ「シリアとトルコでの『イスラム国』の隆盛はトルコ政府にとって大きな試練となっている」と指摘。「同組織との戦いでトルコの役割は主に隠密に果たされることになろう」と予測した。

アナリストらは、トルコ政府が情報収集、密輸取り締まり、国外からのジハーディスト(聖戦士)のイラクやシリア流入の遮断などで貢献できるとみている。

カブソグル外相は今週初めに訪れたヘーゲル米国防長官と会談した際、トルコは「原則的に」米国を支援する用意があると伝えた。しかし、トルコ軍は10日、「イスラム国」の空爆で米軍がインジルリク基地の使用許可を得たとの報道は「事実と全く異なる」と述べた。

トルコでのオバマ氏の外交政策に対する支持は急落している。10日に発表されたドイツのある研究所の調査によると、支持率は2009年には50%あったのが、最近は34%に落ちた。米調査機関ピュー・リサーチ・センターが今年4月11日から5月16日にかけて実施した調査では米国に好意を持つトルコ国民の割合はわずか19%だった。

トルコの今回の作戦関与に反対する、首都アンカラ在住の34歳の女性は「米国が主導することの全てにトルコが関わるのはばかげている。今回の作戦に関与した結果『イスラム国』がトルコまで侵入してくる展開などにはなってほしくない」と話した。(米ウォール・ストリート・ジャーナル)

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