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米国の対「イスラム国」作戦でシリアはどうなる?    古澤襄
■フランスのAFPが5つの論点

【9月13日 ベイルート/レバノン AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」に対する「容赦ない」戦いを誓ったが、米国がシリアでどのように反体制派勢力を支援し、空爆を実行するのかをめぐっては、5つの重大な論点が存在する。

■論点1:シリア政府は、米軍による空爆や反体制派への軍事訓練にどう反応するか

オバマ大統領の演説を受け、既にシリア政府は米軍の空爆に警告を発している。シリアのアリ・ハイダル(Ali Haidar)国務相(国民和解担当)は、「シリア政府の同意を得ていない行動はどのようなものであれ、シリアに対する攻撃とみなす」と述べた。

とはいえ、空爆を遂行する米軍機を攻撃する意思・能力がシリア軍にあるかどうかは不明だ。

「彼ら(シリア)は文句や苦情は言うだろうが、軍事的には何もできない」と、近東・湾岸軍事分析研究所(Institute for Near East and Gulf Military Analysis、INEGMA)のリアド・カフワジ(Riad Kahwaji)最高経営責任者(CEO)は分析する。

シリア軍はイスラム国が掌握した地域では拠点を失っているため、米軍機に地対空攻撃を行うことができない。また、シリア軍の保有するミグ(MiG)戦闘機やスホイ(Sukhoi)戦闘機は老朽化しており、「数キロ先から撃墜されてしまうだろう」とカフワジ氏は指摘している。


■論点2:米軍から装備と訓練を受けるのは反体制派のどのグループか

米国は、乱立した反体制派武装組織の中から信頼できる穏健派を見つけるという難しい課題に直面している。

既に米政府は、2014年に設立された世俗主義的な組織「ハズム運動(Hazm)」に武器の供与を始めている。ハズム運動の戦闘員数は約1万5000人とみられている。

やはり世俗色の濃い「シリア革命派戦線(Syrian Revolutionaries Front)」傘下の組織も、米軍による訓練と武器供与の対象となり得る。一部の組織は既に米国から武器供与を受けているとの情報もある。

最後に、対イスラム国の戦いにおいて米国の重要なパートナーとなる可能性が高いのは、反体制派の統一組織「シリア国民連合(Syrian National Coalition、SNC)」の最高軍事評議会(Supreme Military Council)傘下の反体制グループだ。米政府はSNCを反体制派の正式な代表とみなしており、SNCは欧米に繰り返し支援と訓練の増加を要請している。

SNC傘下の戦闘員は数万人とされているが、構成員の総数は、イスラム国や国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のシリア反体制派武装勢力「アルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)」の影響力が拡大するにつれて減少傾向にある。また、他の武装組織と比べて現地での存在感は弱い。


一方で米国は、シリア最大の穏健派反体制組織である「イスラム戦線(Islamic Front)」には支援を提供しない見込みだ。イスラム戦線は保守的なイスラム主義を掲げている。

■論点3:どんな訓練と武器が反体制派に提供されるか

シリア反体制派組織「自由シリア軍(Free Syrian Army、FSA)」の元広報担当、ルアイ・ムクダッド(Louay Muqdad)氏によれば、これまで反体制派の戦闘員に米軍が提供した訓練は小規模で、供与された武器も軽火器が大半だった。

だが、イスラム国との「市街戦」を続けるためには、より強力な武器が大量に必要になるという。また、イスラム国がイラクやシリアの軍基地で奪った戦車や重火器に対抗するには、対戦車ミサイルなども必要になるとムクダッド氏は述べている。

■論点4:イスラム国との戦いにおいて、空爆と反体制派支援は効果があるのか

シリア反体制派は既に、イスラム国と戦う能力があることを証明している。反体制派は、1月から始まったイスラム国への反撃で、掌握地域の広範囲をイスラム国をから取り戻した。

しかし、わずか数か月後、戦闘員の増加やイラクで奪った重火器などで勢い付いたイスラム国は、再び広い地域を掌握した。

専門家や反体制派戦闘員らは、戦果を上げるには重火器が必要だと述べている。また、イスラム国との戦闘中にシリア政府から空爆されないよう、飛行禁止区域を設定する必要もあると指摘している。


■論点5:アサド政権打倒の戦いに米国の作戦が及ぼす影響は

欧米にとっての理想は、過激派打倒のために「穏健派」武装勢力に武器を供与することが、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権打倒の面でも恩恵をもたらすという展開だ。

だが、筋書き通りにいく保証はない。イスラム国の弱体化はアサド政権に有利に働くと指摘する専門家もいる。主要な反体制派勢力でもあるイスラム国が排除されれば、シリア政府軍は他の反体制派勢力を集中的に攻撃できるようになるからだ。

反体制派の中からは、イスラム国と戦うため供与されるであろう武器と、シリア政府軍と戦うために必要な武器が異なるとの声も上がっている。反体制派は政府軍の戦闘機を撃墜できる兵器を待ち望んでいるが、航空戦力を持たないイスラム国との戦いでは、地対空兵器が供与される可能性は低い。
(AFP)

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