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モディ首相訪米前、ヘーゲル国防長官がインドへはいった    宮崎正弘
■武器、ミサイルの共同生産をもちかけ、中国の軍事力を露骨に牽制へ

モディ新インド首相の訪米を前にして、急遽、ヘーゲル国防長官がインドを訪問し、武器、ミサイルの共同生産をもちかけ、中国の軍事力を露骨に牽制する作戦にでた。

2014年8月8日、ヘーゲル国防長官はインド首相モディと会見した。モディは九月に訪米を予定しており、オバマー・モディ会談に多大な関心が集まっている。

第一にインドは中国との軍事的対峙を継続しながらも、経済面では中国との貿易を拡大させている。モディはヒンズー至上主義者で、中国を強く批判する政治家だが、同時にリアリストである。

これまでインドの武器は殆どがロシアからの輸入だったが、米国の方針転換にともない原発技術供与を受けるなど劇的な改善がみられてきた。

第二にインドの目前の脅威は中国の代理人であるパキスタンで、このため経済重視のモディ政権と雖も国防費の増大を敢行した。インドの防衛予算は前年比12%増の3兆8000億円に達する。

モディ政権誕生後、インド経済は楽天主義が強まり株価高騰、通貨ルピーの安定、海外企業の進出増大が続いている。これらを「モディノミクス」の成果と自画自賛しているが、とくにモディは選挙公約を忘れ、大型小売店舗のインド展開を認めたほか、防衛産業への外国からの出資上限を49%とした。

第三に米国が新しくインドに供与する兵器システムには対戦車ミサイル「ジェベリン」や対艦ミサイルのハープーン、武装ヘリコプター、無人機などの共同開発と生産が含まれている軍事筋は推測している。
中国はこれらの動きに横やりを入れるため、王毅外相をデリーに派遣し、訪米と訪日前に習近平の電撃的なインド訪問を打診し、また3000億ドルの経済援助をぶち挙げて関心を引いてきたが、モディ首相の対中警戒心を溶くには至らなかった。

杜父魚文庫
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