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レアアース紛争、日米欧が“勝訴”    古澤襄
■中国、WTO協定に違反

中国によるレアアース(希土類)の輸出規制は不当として、日本、米国、欧州連合(EU)が世界貿易機関(WTO)に共同提訴した通商紛争で、WTOは7日、日米欧の主張を認める紛争処理上級委員会の報告書を公表した。1審に当たる紛争処理小委員会(パネル)の判断に続く日米欧の“勝訴”となり、中国のWTO協定違反が確定したことになる。

今後、中国は半年から1年以内に是正措置を講じる必要がある。履行が確認されなければ、日米欧は関税の引き上げなど対抗措置をとることができる仕組みだ。

日米欧が共同提訴に踏み切ったのは2012年3月。中国は10年7月にレアアース輸出枠の大幅削減を発表し、同年9月の尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖での中国漁船衝突事件後には、対日経済制裁とみられるレアアースの事実上の禁輸措置をとった。これにより、レアアースを輸入する日米欧の危機感が一気に高まったことが提訴のきっかけだ。

日米欧は、中国がレアアースを対象に導入している輸出税や輸出数量制限がWTO協定などに違反すると主張。これに対し、中国は環境や資源保護が目的として、協定の例外規定の適用を訴えたが、今年3月のパネルの最終報告はこれを退けた。

その後、中国は4月に最終審に当たる上級委に上訴したが、パネルの判定は覆らなかった。

レアアースは産出地が偏在し、中国はピーク時に世界需要の97%を供給していた。だが、中国漁船衝突事件後に事実上の対日禁輸措置という外交カードとして利用したことで、対中依存度の高さを反省した日本企業は調達先の多様化など「脱中国」を加速している。

茂木敏充経済産業相は同日、上級委の報告書に関し「レアアースなどの円滑な輸出入および需給の安定を確保する観点や、一部の資源国による保護主義的な動きが高まる中、世界の資源・エネルギー貿易の安定化の観点からも極めて意義が深い」との談話を発表した。(産経)

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