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ルペン「国民戦線」はフランスの国益を追求している、まっとうな政党   宮崎正弘
■ファシスト、極右呼ばわりは状況を正しく把握していないとロシア紙「プラウダ」

ロシアの「プラウダ」が以下の興味深い評論を展開している。(英語版、6月2日付け)。執筆はリュバ・ルイコ記者。

フランスは百年前には大国であった。国際政治のメジャーなプレイヤーとして列強を競ったが、いまでは衰退してEUの脇役、政治の影響力を保持するが、EUの政治と経済はドイツとECB(欧州中央銀行)が主導している。

EUはメルケル(独首相)とドラギ(ECB総裁)が牽引し、その傲慢なやりかたに不満と反発が強まってEU議会選挙ではそうした民意が反映された。

フランスのみならず英国、オランダ、イタリア、デンマークそしてドイツですら、これらナショナルな政党が大躍進した。

「マリネ・ルペン率いるNF(国民戦線)は至極まっとうな主張をしており、彼らの主張の根拠は自らの国益が基軸にある」とプラウダは評価した上で、次の言葉を続ける。

「この点では、ロシアの国益を追求するプーチンと共鳴する要素がある。国民戦線を極右呼ばわりするには偏見であり、その主張はファシストではなく、『正しい』(Right)のである」。

「EU加盟国はドイツの支配と紙切れを印刷するECBに操られ、奇妙なイデオロギー的ドグマと「債権者の信用」という不明瞭な尺度によって支配されている。国家の主権は軽く扱われている。グローバリズムが主権を破壊しているかのごとし」。

したがってフランスなど選挙ごとに左右に政権が交代するが、基本の経済運営はなにも代わらない。日常生活に格別の変化がない。

ルペンは独誌『シュピーゲル』のインタビューに、「メルケルの傲慢はいずれEUを解体に導くだろう。いまのEUはまるで『ヨーロッパ・ソビエト』である」と警告した。

 ▲EUは解体されなければならない

つづけてルペンは獅子吼する。

「メルケルはEU重視のあまり自国ドイツばかりか、各国の国益を軽視し、国民の怨みを買う。その路線を暴走すれば、いずれドイツは憎まれるだろう。EUはそもそも政治的な災禍であり、民主主義に敵対するモンスターと化けている。EU解体はフランスから起こる。フランスは経済では後れたが政治の心臓部であると警告しておきたい」

さらにルペンはこうも言った。

「プーチンのクリミア編入は正しい選択であり、同時にウクライナとロシアは兄弟であると言うのも正しい」。

ルペンが次期フランス大統領になる可能性は絶無とは言えず、またEU議会では英国、デンマーク、イタリア、オランダ、オーストリア、フィンランド、ハンガリーの保守政党と議会内会派を組むと宣言しており、ここには中道左派のドイツ保守新党「ドイツのための選択」も加わる動きがある。

対してEU議会でかろうじて過半数をにぎる左翼連合ならびに中道左派は一斉にルペン批判に転じており、彼女のセミ族への人種偏見、イスラムへの敵対をあらわにするファシストだと攻撃の声を高めている(ルペンはイスラエル支持に転向しており、最近のユダヤ攻撃は彼女の主張からなくなっているが)。

だがキリスト教的文化伝統が失われる現況に危機感をいだく若者らが左翼を見限り、圧倒的に保守系新党を支持している。

「EUの価値基準は間違いであり、左翼こそはファシストであり、右派と言われる人々は中道右派か保守系であり、価値基準の見直しがなされるべきではないか。つまりEU諸国の現実は左派主導のEU政治に飽きており、保守化しているのは疑いもない現実だからである」とプラウダは結語した。

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