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東大生から見放された朝日新聞 今春「入社ゼロ」に幹部ら衝撃   古沢襄
孫が東大二年生になって駒場に通っているからではないが、2014年春の朝日新聞に入社した東大生がゼロと聞いて私も衝撃を受けている。JCASTニュースが伝えている。

考えてみると朝日で親しい友人は故石川真澄氏、親族の為田英一郎氏らは東大出ではない。父と仙台第二高等学校で一、二位を争った永山公明氏は首席で東大に進学、朝日新聞の入社試験もダントツのトップだったが、役員面接で落とされた。二高時代の親友だった朝日政治部長の八幡さんがそっと教えてくれた。

この話には続きがある。「それがね。永山君は共同もトップで受かり、初代の経済部長、とうとう専務理事にまでのぼりつめて、”カミソリ公明”といわれたものだ」「僕かい。ビリから数えて早い低空飛行だったよ」・・飾らない八幡さんに魅了された。

むしろ東大を優秀な成績で卒業し、朝日の入社試験をダントツのトップで通った公明さんを落とした朝日役員の見識(?)に驚ろかされた。

その朝日がこんどは東大生から嫌われた。マスコミ全体が斜陽産業とみられて忌避されているのだろうか。元人事担当の役員として気になるJCASTニュースだった。

<大学生の就職先として人気が高いマスコミ。なかでも朝日新聞といえば、東大を始め「銘柄大学卒」ばかりが入社する、と思われていた。

ところが、2014年春に同社に入社した東大生はなんと「ゼロ」。東大生から、朝日新聞は見放されたのだろうか――。

■多いときは3分の1が「東大」だったことも

東大生は朝日新聞を見放したのか?
東大生は朝日新聞を見放したのか?

2014年4月1日、朝日新聞の木村伊量社長は入社式で新入社員に向けて、「朝日新聞に携わる誇りと覚悟をもって、失敗を恐れずに挑戦してほしい」と気構えを説き、「広い視野をもったプロフェッショナルの新聞人を目指してほしい」などと激励した。

2月以降に同社に入社した新入社員は、男性50人、女性28人の計78人。ここから編集部門に53人、ビジネス部門18人、技術部門7人が配属された。

京都大、大阪大、一橋大、早稲田大、慶応大… どの新人もいわゆる有名大学の出身者。そこから競争の激しい採用試験を突破してきた。しかし、そこに「東大卒」はいない。

朝日新聞の編集部門には、「20、30年前は、多いと配属された記者の3分の1が東大生だったこともある」と元幹部は明かす。

昨年の採用試験が進んでいる頃、朝日新聞の幹部は、面接に東大生が一人もいないことがわかり、愕然としたそうだ。人気の凋落ぶりに、「ここまで…」と唇を噛んだとか。

■「新御三家」はDeNAとグリー、サイバーエージェント

東大卒の新入社員が減っているのは、なにも朝日新聞だけではないかもしれない。週刊東洋経済(4月5日号)は、「激変、東大生の就活!新御三家はこの3社! 商社、金融を押しのける 人気のメガベンチャー」の特集で、東大生がここ数年で業績を拡大してきた、伸び盛りのネット系のベンチャー企業に目を向けるようになってきたと、指摘している。

いまや、ディー・エヌ・エー(DeNA)とグリー、サイバーエージェントを、「新御三家」と呼ぶらしい。

東大卒の就職状況をまとめた東京大学新聞によると、DeNAは2013年春(12年度卒)に16人の大学院卒を採用。就職ランキング(院卒)で、前年の20位以下から一気にベスト10入り、5位に順位を上げた。

就活に詳しい、大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は、「東大生に限らず、最近の就活は『安定』と『反ブラック企業』がキーワードと言えます。民間企業で金融機関や大手商社が人気なのもそのためです」と話す。

たしかに、13年春の東大生の就職ランキング(学部卒)をみると、1位が2年連続で三菱東京UFJ銀行(29人)。2位が三菱商事(22人)、3位みずほフィナンシャルグループ(18人)。以下、三井住友銀行(16人)、住友商事(13人)、三井物産(13人)と、「お堅い」企業が並んでいる。

■優秀な人材、他社にとられた?

インターネットの普及などで、出版や新聞・テレビ、広告は厳しい経営環境にさらされている。マスコミ業界について、前出の石渡嶺司氏は「全体的には採用人数を大きく減らしているのは事実ですし、そのために門戸が狭くなり、以前に比べれば人気が落ちていることはあります」と話す。

ただ、「それでもマスコミは人気がないわけではない」という。「斜陽産業」などと言われても、あすにもどうにかなるようなことはない。職業を聞かれて、「新聞社です」「新聞記者です」といえば世間体も悪くないし、給料も高い。「新聞社なら、文句を言う親はいません」。

「東大生のエントリーが減っているのかもしれませんが、(朝日新聞で)ゼロというのは考えられません。おそらく眼鏡に適わなかったのか、(志望者は)複数のマスコミを受けているはずですから、他社との競争に敗れたのではないでしょうか」と、石渡氏は推測する。

それにしても就職戦線での朝日新聞の「凋落」は隠せないようだ。(JCASTニュース)>

杜父魚文庫
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