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北朝鮮の“軟化”が目立ち始めた   杉浦正章
■米国も極東外交に本腰

極東情勢の焦点は北朝鮮の“軟化”をどう見るかだ。金正恩はまるで張成沢処刑に伴う対外的な悪印象の軽減をはかるかのように、対話攻勢を強め始めた。これに対して米国も高官を次々に極東に派遣、何をするか分からない金正恩の出方を探るとともに、極東の同盟態勢を再構築するための動きを強めている。

オバマにとって4月の訪日およびアジア諸国歴訪はシリア問題で落ちた権威回復の機会として位置づけられ、極東の緊張緩和の枠組みを何としてでも達成したい考えだろう。極東情勢は米、中、韓、日の思惑に北の“変化の兆し”が絡んで春に向けて正念場の展開を見せそうである。

金正恩にとって張処刑が、極めて厳しい中国の反応を呼ぶとは想定外であったようだ。親中派の張の処刑に加えて、「中国のスパイ狩り」を国内で展開、これが習近平の激怒を買った。

中国は何と北朝鮮国境で大規模な軍事演習を展開、露骨な圧力を北にかけはじめたのだ。北は38度線ばかり向いていられなくなったのだ。前門の虎後門の狼の両面作戦を強いられる結果となっているのが実情だ。初めて金正恩は北の置かれた厳しい立場に直面したに違いない。

1月1日には「新年の辞」で韓国との関係改善に異例の言及、国防委員会名で南北和解を訴えた。この金の姿勢が北特有の“揺さぶり外交”かどうかは予断を許さないが、ボディーランゲージだけは真剣に見える。

と言うのも、具体的な動きも見せ始めているのである。北京大使の池在竜は29日北朝鮮大使館に外国メディアを集めて記者会見し、「韓国との関係改善は一日も早く進めなければならない」と訴えた。

北は極秘裏に日本にも接近、外交当局が、ベトナムの首都ハノイで日本側と協議した。25日から26日にかけて行われた接触は、外務省アジア大洋州局長・伊原純一らと北朝鮮外務省課長の劉成日(リュソンイル)課長らとの間で行われた。拉致問題や公式協議の再開などについて話し合ったとみられる。

当然首相・安倍晋三の許可を得てのことであろうが、安倍にしてみれば中韓外交が完全に行き詰まっている中で、北カードをちらつかせるのは韓国に対して極めて効き目のあるけん制となることである。

韓国中央日報は最近「日本との国交正常化のカードは北朝鮮にとっても魅力的で、植民地賠償金だけでも200〜300億ドルとされ、過去18年間に韓国が北朝鮮に支援した規模の10倍に当たる」と警戒をあらわにし、「大統領は安倍首相との日韓首脳会談をいつまでも拒否すべきではない。突然会談に応じるのも手だ」と社説で述べるに至っている。

こうした北の対話攻勢の狙いは、金正恩が国内的な立場を強化するためには経済基盤の確立が欠かせないことに思い至ったからにほかならない。

しかし、ここで問題となっているのは2月下旬に米韓が予定している軍事演習だ。昨年春の軍事演習の際には金正恩が狂ったように強硬路線を突っ走り、挑発行為を繰り返した。休戦協定の破棄を宣言、日本の都市の名前を挙げて核ミサイルのどう喝まで行った。

米韓は軍事演習を中止する気配がないが、金正恩は今年も昨年と同様に狂気に満ちた対応をせざるを得なくなることを躊躇しているに違いない。

こうした極東の火中に手を突っ込んでクリを拾わなければならないのが米国だ。大統領一般教書を聞いてワシントンの特派員らが、「また日本の名前を挙げなかった」などと“ひがみ根性”丸出しの報道をしているが、もういいかげんにこうした記事は書かない方がいい。

オバマはアジア・太平洋地域に関して「同盟国を支援しながら地域の安全と繁栄を確保していく」と述べており、現在ではこれが日本を指すことは明白ではないか。米国は好むと好まざるとにかかわらず、極東を重視せざるを得ないのだ。

米国は昨年12月に副大統領バイデンが日、中、韓の3国を訪問、関係調整の動きを見せた。しかし事態は安倍の靖国参拝で元のもくあみに戻った形となり、バイデンは激怒したと言われる。

米国は今月国務副長官バーンズ、国務次官補ラッセル、北朝鮮担当特別代表・デービスらを次々に極東3国に送り込んだ。米国の駐日大使ケネディ、駐中国大使ロック、駐韓国大使ソン・キムが27日にソウルで秘密裏に協議するという異例の展開も見せた。

また国務長官・ケリーは2月中旬に中韓両国を訪問する。日本を訪問しないのは嫌がらせではなく、昨年10月に訪問しているからのようだが、慌てた外相・岸田文男が急きょ訪米、2月7日にワシントンでケリーと会談することになったようだ。

日経だけが報じているがオバマは、3月下旬にオランダ・ハーグでの核安全保障サミットの機会を利用して習近平との首脳会談を開く方向のようだ。東アジアの緊張緩和を探るオバマと、今秋の北京でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を成功させたい習近平が“妥協”を見出せるかどうか注目される。

こうした米国の極東外交の最終着地点が4月のオバマのアジア諸国訪問と位置づけられるのは言うまでもない。これを成功させるための下準備が展開されているのである。オバマの狙いは緊張の度を増す極東情勢緩和へ向けての枠組みを示して、成果を持ち帰りたいところにあるのだろう。

訪日が実現すれば安倍にも当然歴史認識などでの譲歩を求めることになろう。複雑に絡む極東情勢の糸をほぐすことができるか。安倍はできうる限りオバマに協力して緊張緩和を達成するべきであることは言うまでもない。(頂門の一針)

杜父魚文庫
| 杉浦正章 | 09:46 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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