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森喜朗元首相の短刀直言   古沢襄
■安倍首相の人柄がでた1年、まずは経済、「憲法」はゆっくりと

安倍晋三首相になってのこの1年は、一言で言えば実によくやっているということだろう。彼はけれん味のない人だし、性格的にも素直だしね。そういう意味で、おかしな取引をしないでまさに純粋そのものでやっている。それが国民からの高支持にもつながっているんじゃないかな。

それから、彼が首相になって最初に取り組んでいるテーマが経済再生でしょ。国民はみんな働いても働いても給与が上がらないデフレに苦しんできた。そこに狙いを定めて安倍さんはまず思い切ったデフレ対策に切り込んだ。

そのためには株を上げ、円安状況も作った。いろんなことがあったと思うね。「三本の矢」でとにかくただ実直にやった。経済理論は百家争鳴、誰もが一家言あるが、右顧左眄せず、迷わず、対応したことが経済指標の数字に表れているし、それが国民の「よくやっている」という評価に結びついているんだろうね。

実は17日の夜に、私が呼びかけて仲間の秋の叙勲受賞者を祝う会をやったんだ。自民党の国会議員の受賞者のうち大半が僕や安倍さんがかつて属していた清和会の出身者だったから、どうしても個人的にお祝いをしてあげたかった。安倍さんにも声をかけたら、彼は会合の合間を縫って顔を出してくれてね。だけど僕は内心ひやひやしていたんだよ。

どうしてかと言うと、その会にはやはり同じ派に所属していた小泉純一郎元首相も来ることになっていたから…。「まさか来ないよな」と思って純ちゃんに連絡したら、「いやあ森先生、いい会合があるね。ちょっと遅れるけど、俺、必ず行くから」って。

純ちゃんに「原発ゼロ」なんて言い出されたら安倍さんも困るだろうと思って「遅れて来ると小泉君とぶつかるぞ。最初の方に来ると彼はいないよ」と言ったら安倍さんは「小泉さんがいた方がいい」って言うんだよ。そういうところが素直でけれん味がないんだ。

会合では私を挟んで両脇に小泉さんと安倍さんが座ったんだけど、お互い大人だから「脱原発」の話なんてしない。純ちゃんは安倍さんに「信なくば立たず」という話をして「とにかく、みんなでしっかり安倍さんを支えよう」と。昔話にも花が咲いて、本当にいい会合だったよ。

安倍政権のこの1年に話を戻すと、安倍さんが靖国神社に行かないことに彼を支持する保守層からは不満があるようにも聞くけど、秋の臨時国会では外交・安全保障政策の司令塔となる「国家安全保障会議」(日本版NSC)を創設するための関連法や特定秘密保護法といった国の根幹をなす法律をきちんと通している。どちらかというと、やはり保守寄りの安倍さんの思想が明確に出ていると僕なんかは思うけどね。

それを進めてきている政権与党の中には、「平和の党」を掲げる公明党もいる。安倍さんの気持ちからみれば、靖国に行かなかったのはじくじたる思いだと思うが、自分の主張を通すために全てを失っちゃいけないというのも、また政治家として大事な心得かもしれない。

諸外国からみれば、日本はおかしな国だと思うことがいっぱいあるよ。たとえば集団的自衛権なんてまさにそうでしょ。そういう大事なものをやるときに、これまで蓄積してきたものがみな壊れてしまったら本当の大事がやれなくなるんじゃないかという気持ちはあって当然だ。

憲法改正もそうだけど、いっぺんに全てのことはできない。まずは目の前の大きな経済の問題をおろそかにしないことだ。自民党の石破茂幹事長とこの前、話したが、彼には「年が明けたら新しい予算をまず通す。『自民党は公明党と協力して、何とかここまで来た経済をさらに安定的なものに成長させることに専念する』とはっきり言った方がいい」と申し上げた。

来年4月には消費税率が8%に上がる。その後の経済状況を見なきゃならんし、税率10%への引き上げ判断もしなければならない。軽減税率だって将来欧米並みに消費税を引き上げていくことを考えれば、ここできちっと明示してやっていくしかないだろう。来年にかけて経済は手を抜けない。これで失敗したらここまで来た経済も一息に坂道を転げ落ちてしまう。

だから国会運営もより大胆でそして慎重さが必要になる。この間の会合で、小泉君も言っていた。彼は竹下登内閣で幹事長の安倍晋太郎さんの指名で国対の筆頭副委員長をやった。彼はもともと国対とか議運とは全く無縁の男だ。

純ちゃんは「俺は政調会長をしたかったのに全く無縁の国対をやらされて本当に困った」と。「だけど、『なった以上は』と思って毎朝毎晩各党の国対関係者と会って話し合いをした」と。

翻って今の自民党はどうだろう。野党の国対と一回もお茶すら飲んだことがない人が少なくないんじゃないのかな。安倍首相を支えて大事をなそうと志すなら、まず自らの足元を見つめ直すことから始めるべきだと思うよ。(産経)>

杜父魚文庫
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