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松本重治氏の「上海時代」を読み返す  古澤襄
日米戦争を教科書でしか知らない戦後世代が大部分なのだが、アメリカは「太平洋戦争」といい日本は「大東亜戦争」と称した。しかし、本当のところは支那大陸という巨大市場をめぐる日本と英米との衝突というのが歴史的に正しい。

同盟通信社編集局長・常務理事だった松本重治氏の「上海時代 ジャーナリストの回想」(1974年 中公新書 上・中・下三巻)は、日中戦争前夜の歴史の中で、和平努力の動きをつぶさに体験した証言集となっている。

国際ジャーナリスト・松本重治氏は1899年生まれ、1923年に東京帝大法学部を卒業して、翌年に渡米、その後ヨーロッパに渡って、エール大学、ウイスコンシン大学、ジュネーブ大学、ウイーン大学に留学(遊学?)している。

分かりやすくいえば、日露戦争(1904年)の五年前に生まれた明治の人。大正時代の末期に渡米してエール大学のアーヴィング・フィッシャー教授(数理経済学)に師事している。渡米した1924年というのは、米議会で”排日”移民法案が可決された年である。

フィッシャー教授と同じように松本重治氏を魅了した学者としてチャールズ・A・ビアード博士がいる。「ビアード博士は、私の人生の思想と生き方とに、大きな影響を与えた」と松本重治氏は回顧している。

前置きが長くなってしまったが、ビアード博士は1925年4月1日号の「ザ・ネイション誌」に<<日本と戦争して何の利得があるのか>>という論文を発表した。

それを読んだ松本重治氏は「上海時代」の著作で、次のように記述している。

<<ビアード博士の論文の趣旨は、米国は日本と戦争しても何の利得もないだろう。ただ、心配なのは、米国人が中国市場の魅力というものを買い被っていることで、戦争の原因と考えられるのは、結局、中国の問題だという議論であった。

その結論は”It’s China"という文句になっていた。


これを再三読んで、私は、初めて日米関係の核心的問題は中国問題であるという点を悟った。>>

松本重治氏は、ビアード博士の指摘以来、アメリカ研究への関心と同時に、中国研究への関心が育っていったと記述している。

1925年といえば、八十八年前のことになる。日米の知的リーダーがビアード博士や松本重治氏のような識見で国家の政治・軍事をリードしていたら、日米戦争は避けられた筈である。だが、歴史の事実は”ま逆”の結果を招いた。

いまの日米、日中、米中関係をみていると、人間の知恵は進歩するどころか、停滞し退歩するとしか思えない。

杜父魚文庫
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