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あの独裁者たちの不正なカネは何処へ消えたのか? 宮崎正弘
世界の独裁が倒れたあとで、当該国家はいくら回収できたのか?

リビアのカダフィ大佐は独裁時代に石油と瓦斯の利権をくすねて、およそ300億ドルから800億ドルを隠匿したと推定されている。そのなかから戻ってきたカネは僅か36億ドル。

海外で凍結されている資産は250億ドル(判定や裁判があるので、何時、幾ら戻るかは不明、以下同様)。ゴールドのピストル、プール付きの邸宅なども差し押さえられたが、肝心の大金は行方不明である。

ただしカダフィはAUの主導権確保にも汲汲としたため、アフリカの貧困地域への援助が大きかった。アフリカ諸国のなかにはカダフィ大佐を懐かしむ声が一部にある。

ムバラク(元エジプト大統領)は10億ドルから700億ドルが不明。現在8億ドルが凍結されているほか、スペインに一族の豪華別荘9棟を差し押さえた。

ベン・アリ(チュニジア)は30億ドルから50億ドルが不明で、2900万ドルがレバノンから返金され、6900万ドルが凍結されただけ。

ランバルギーニなどを含む高級車が40台、息子のひとりは逃げ遅れて、1億ドルの家屋を管理していることが判明、また彼の妻が38カラットのダイアを嵌めて逃亡に失敗、逮捕された。

しかしベン・アリ一家の大半はサウジアラビアに亡命。相当量の金塊を持ち逃げした。

インドネシアの故スハルト大統領は150億ドルから350億ドルが不明で、一銭も返金なしと言われる。多くが開発援助の許認可ならびに工事の請負が親族、関連会社に下請けされて、その利権の累計と推定されている。

▼美女の補佐官を十数人引き連れて買い物旅行したモブツ大統領

モブツ・セセ・セコ(元ザイール大統領。現在のコンゴ)の不正蓄財に関しては、50億ドルが不明だが、200万ドルを弁護士が保管中だという。

大半はスイス銀行に眠るといわれる。ベルギーに大理石だけの別荘を建て、コンコルドをチャーターして欧州への買い物旅行や、外遊の際に従えた「大統領補佐官」は十数名、みな女性で美人だった。

フェルナンド・マルコス(元フィリピン大統領)は夫人の靴コレクションが悪名高かったが、海外隠匿の不正蓄財は殆どが返却された。

そのなかには6億8300万ドルがスイス銀行から返金され、2400万ドルがシンガポールから返還。イメルダ夫人の2700足の靴コレクションは、博物館に贈られ、一部は展示されている。(以上の数字は英誌『エコノミスト』、2013年5月11日号より)

かくして独裁の妙味は資金独占。独裁がおわると、きまってカネの行方不明がつたわる。中国の指導者らが海外へ持ち逃げしたカネは推計で3000億ドル。上記金額と桁が違う。

杜父魚文庫

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