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安倍内閣一カ月・「安定感 一つひとつ着実に」 阿比留瑠比
安倍晋三首相が2度目の首相に就任して26日で1カ月となる。この間、円安は進み株価は上昇した。東南アジア3カ国歴訪では、海洋進出に向かう中国にくさびも打ち込んだ。日本維新の会の橋下徹代表代行、みんなの党の渡辺喜美代表と相次いで会談するなど、国会運営についても布石を打っている。まずは安定感のある順調なスタートだといえる。(阿比留瑠比)

■経済再生

「今回は何と言っても日本経済再生が最優先ということで、まずは順番をしっかりつけて、一つ一つ着実に行っていく」菅義偉官房長官は25日の記者会見で、安倍内閣発足1カ月の感想を求められるとこう述べた。

首相も12月26日の就任記者会見で「強い経済は国力の源」と強調して以降、日銀との間で2%の物価目標を柱とする共同声明発表にこぎつけるなど、デフレ脱却による経済再生に向けた施策を打ち出してきた。「アベノミクス」は今のところ着実に進展している。

■危機管理

首相が「危機突破内閣」と名付けた内閣の危機管理能力が試されたのが、日本人10人が死亡したアルジェリア人質事件だ。

「政権を担った瞬間から油断することなく全力で危機管理に当たる。そのことを閣僚全員に徹底した」

首相は就任記者会見でこう表明していた。民主党政権下で起きた中国漁船衝突事件や、福島第1原発事故への対応を厳しく批判してきただけに、「内閣の命運が懸かっている」(政府筋)との認識で臨んだ。

事件については今後もさらなる検証が必要だが、インドネシア訪問日程を短縮して帰国し、陣頭指揮に当たるなどの対応には、今のところ野党からも強い批判は上がっていない。

■今後の課題

「前回の安倍内閣と一番違うのは、首相自身を筆頭に政治家も秘書官も多くが官邸運営の経験者ということ。失敗は繰り返さない」

政府筋はこう自負する。前回の失敗とは「一度に全部やろうとしすぎたこと」であり、今回は「首相も一つ一つのことを着実に進めるつもりだ」と語る。

ただ、取り組むべき課題は山積している。東日本大震災の被災地復興は大前提であり、首相が「経済再生と並ぶ最重要課題」と位置づける教育再生も待ったなしだ。

前回の首相時代にやり残した「宿題」である集団的自衛権の政府解釈変更も、時代の強い要請がある。2月後半の訪米時には、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加問題もテーマとなる。

「安全運転」に徹するばかりでは済まない場面もありそうだ。

杜父魚文庫
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