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台湾の言論の自由は危機に瀕した   宮崎正弘
台湾の四大メディアの一つ、りんご日報が中国資本(代理)に買収された。これで台湾優先メディアは「自由時報」一紙になった。

香港で反共、反北京政府の旗幟鮮明にして当てた「りんご日報」(日刊、オールカラー)と週刊誌「壱」は台湾にも進出し、マスコミの一角で人気を博した。経営者はハイエク自由市場経済の信奉者ジミー・ライ(黎智英)。

ジミーは天安門事件では「李鵬のあたまは亀の卵」と発言し、経営していたファッション・チェーンの二店舗が放火された。
しかし香港での「りんご日報」は広告主の締め付け、妨害、脅迫にたじろがず、老舗メディアを駆逐する勢いだった。

それでジミーは台湾への進出を決め、また過去十年間、りんご日報は発行部数で台湾一の座を確保してきた。

破綻はテレビへの進出だった。テレビ経営に失敗し、ついには「りんご日報」と「壱」を売りに出さざるを得なくなし、ジミーは台湾撤退を表明した。

そこで先週来、影響力のあるメディア支配を狙って三社以上が名乗りを上げたが、ついに親中派の「旺旺集団」(台湾漁船の尖閣集団出港のスポンサーで、中国時報も買収した遣り手)が大株主の筆頭に躍り出た。

旺旺集団は親中国共産党、これから「りんご日報」も北京寄りに論調を変えるだろうから台湾にともされていた言論の自由は危機に瀕した。

杜父魚文庫
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