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尖閣問題を契機に国の守りを固めよ 田母神俊雄
中国の尖閣諸島への狼藉が止まらない。日本政府はこの事態をどのようにして打開しようとしているのか全く分からない。海上保安庁は全国から船を集めて休みを返上して頑張っているが、いつまで続けられるのだろうか。現場における海保の職員の頑張りに頭が下がるばかりである。

しかし、現状の大人の対応、冷静な対応をとり続ける限り、恐らく中国は日本政府が尖閣の領有を諦めるまで尖閣周辺への現在の行動を停止することはないであろう。これを止めるにはわが国政府が何らかの強い行動を起こすことが必要である。そのために我が国は一体何をなせばよいのか考えてみたい。

まず、我が国は自衛隊を強化するための防衛予算を大幅に増加させることが必要である。この期に及んでなお自衛隊の予算削減を行うようであれば、それは中国に間違ったメッセージを送ることになる。

自衛隊を増強し軍事力を使ってでも領土を守るという、我が国の決意が中国に伝わることが不可欠である。中国が2020年までに4隻の空母を持つことを宣言しているときに、我が国も空母を保有しなければ尖閣周辺空域の航空優勢は中国に奪われてしまう。


これまで我が国は中国を刺激しないことを方針として尖閣問題などに対応してきたが、ここに至っては、我が国はそうした配慮は中国に対しては逆効果であったことを認識しなければならない。ここ三十年ほどの歴史がそれを証明しているのではないか。


次に、陸海空自衛隊は尖閣周辺で訓練、演習を頻繁に実施するのだ。海自艦艇は石垣島や宮古島に頻繁に寄港すればいいし、空自の戦闘機は下地島空港に頻繁に機動展開訓練を実施するのだ。陸上自衛隊も尖閣諸島以外の沖縄の離島を使って島嶼防衛訓練を実施すればよい。

これらの島は現在日中間に領有権をめぐる問題があるわけでもないし、我が国のやることに中国が文句を言うことは出来ない。尖閣周辺の海には常時海自護衛艦などが遊弋し、その上空を海自対潜哨戒機や空自戦闘機などが飛び回る状態になる。自衛隊が南西方面で日常的に行動を続けていることがごく普通のことになれば、中国の不法行動もやりにくくなる。

第三に、南西諸島方面への自衛隊の配備増強を実行に移すことが必要である。石垣島、宮古島、与那国島へ陸上自衛隊を配備するとともに、海上自衛隊艦艇が寄港出来る港湾施設を整備したらよい。

また航空自衛隊戦闘機の戦力発揮基盤として下地島空港の航空基地化を図ればよい。下地島空港は戦闘機離発着飛行場として必要な三千メートル級の滑走路を持っているので、航空基地化は比較的容易である。もちろん航空基地であるから地対空ミサイルや対空機関砲なども配備し要塞化しなければいけない。

さらに自衛隊が領土、領海、領空を警備するための法的枠組みを強化する必要がある。現状では自衛隊は世界で唯一の国際法で動けない軍であるが、他の国と同じように国際法に基づいて行動できるようにすべきである。

国際法とは条約と慣習法の集合体である。主に禁止事項が決められており、それ以外は何でも出来るのが世界の軍である。領域の警備に当たっても、その都度政府の命令を必要とせず、現場の判断で国際法に従って迅速に行動できる。海保や自衛隊のように武器の使用が刑法上の正当防衛、緊急避難該当する場合以外は禁止されるということもない。現場の兵士が危険と感ずればいつでも武器が使用できる。

集団的自衛権の行使は当たり前である。また我が国以外の国ではインド洋やイラクなどに軍を派遣するに際し、テロ対策特措法やイラク特措法は不要なのである。しかしわが国では自衛隊の派遣に際し、その都度これらの法律を必要としている。このような自衛隊に対する雁字搦めの法体系を、正にグローバルスタンダードの法体系に修正しなければならない。

1955年(昭和30年)に自由民主党が結党されたときに、自民党は自衛隊を増強し自分の国は自分で守る体制を造ることを目指した。しかし、その後冷戦構造という我が国の戦後復興にとって極めて恵まれた状況が訪れることになった。

我が国は米ソの対立構造の中で米側に属してさえいれば安全が保障される、経済発展もするという状況に置かれた。アメリカはソ連を封じ込めるために地政学的に日本列島を必要とした。

また、日本がソ連の盾になるためには日本の国民生活の安定が必要であり、アメリカは日本の戦後復興にも比較的協力的であった。そのような恵まれた環境下で我が国は順調に経済発展を遂げ、世界第二の経済大国といわれるまでになった。

しかしその経済発展の陰で国の守りは次第に忘れられていった。それでも冷戦崩壊までは我が国が国の守りを忘れた弊害が顕著に現われることはなかった。しかし冷戦終結に伴いアメリカの戦略計画の見直しが行われ、中国、韓国などが国力を増してきたこともあり、我が国が国を守ることを忘れてきた弊害が次々に現われることになった。

尖閣諸島の問題は、戦後我が国が国の守りをまじめに考えてこなかった弊害の象徴である。

いま多くの日本国民の目にも我が国の守りが危険な状況にあることが明らかになった。それにも拘らず政府は、冷静な対応、大人の対応を続け問題を先送りしようとしている。もはや政府の責任回避は許されない。我が国は今こそ国の守りを固めるときである。

杜父魚文庫
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