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間もなく始まる オイル・レボルーション 加瀬英明
このところ、アメリカの専門家のあいだで、アメリカが「ニュー・ミドルイースト」(新しい中東)とか、サウジアラビアをもじって「サウジアメリカ」になると、言い囃されているが、「いま、世界で新しいオイル・レボルーション(石油革命)の幕が上りつつある」といわれる。

この石油革命は、アメリカによるものだけではない。世界的な石油、ガスの供給過剰時代が到来しつつあると、予見されている。

ハーバード大学ケネディスクールのレポートによれば、「全世界の石油(ガスも含む)生産量が、かつてなかったペースで伸びてゆき、2020年までに生産量が約20%増加して日産1億1千万バレルを超え、供給が需要を上回る可能性が高い」と、指摘している。

新しいオイル・ブームは、アメリカ、カナダ、イラク、ブラジルによってもたらされるといわれる。

このケネディ・スクールのレポートによれば、ごく近未来の2015年以後に、石油・ガスの供給が過剰になり、原油価格が大きく下落すると予見している。暴落する可能性すらあると、述べている。

オイル・レボルーションは、ナチュラル・ガス・レボルーション(天然ガス革命)とも呼ばれている。アメリカ経済を蘇生させる梃子となると期待されているが、シェール・ガスがその中心になる。

シェール(頁岩(けつがん))の厚い岩盤から、ハイドローリック・フラッキング(水圧破碎)とホリンゾンタル・ドリリング(水平掘削)を組み合わせた技術は、エネルギー技術の今世紀最大の革新といわれる。シェール鉱脈が豊富に存在しているうえに、コストも安い。

アメリカ国内のシェール・オイルの確認埋蔵量は、現在のアメリカの石油・ガスの消費の75年分に当たると、推定されている。

アメリカは「ガスの黄金時代」を迎えて、ほどなく世界最大の石油輸出国となると、予測されている。

そのために、アメリカ経済は短期的には低迷が続くものの、カムバックするという楽観が囁やかれるようになっている。安価なエネルギー・コストが追い風となって、製造業を国内に呼び戻すことにもなろうと、期待されている。

オバマ政権は発足すると、太陽光、風力などの再生可能な「グリーン・エネルギー」の開発と普及に力を入れて、助成する政策を鳴り物入りで打ち出して、「グリーン・ジョブ」を創出することを約束した。しかし、太陽熱パネルの大手メーカーだったソリンドラ社が倒産するなどして、失敗した。 

化石燃料が、カムバックを演じる。オイル・レボルーションは、再生可能エネルギーの開発熱をさらに冷やすとみられる。
 
もっとも、天然ガスは石炭を燃やすのと較べて、大気汚染が半分以下だというものの、掘削に当たって細心の注意を払わないと、一酸化炭素なみに危険なメタンガスを、地下水に放出する危険があると、警告されている。

私はエネルギー問題の専門家ではないが、原油価格が暴落すれば、ロシアのプーチン体制と、サウジアラビアの王制が揺らぐことになるのではないかと思う。ロシアのプーチン独裁体制も、サウジアラビアにおける王家による専制政治も、高い原油価格に縋って、支えられてきた。

サウジアラビアも、“アラブの春”と呼ばれる民主化の影響を蒙っているが、王家がふんだんな石油収入を気前よくバラ散いて、2800万人の国民の不満を抑えてきた。全国民が冷房を使用しているために、サウジアラビア国内の石油消費量は、人口6800万人のドイツに均しい。

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| 加瀬英明 | 03:01 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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