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なぜ尖閣諸島を東京都が購入する考えに至ったのか  桜井よしこ
尖閣諸島を東京都が購入する。石原慎太郎知事が4月16日、訪問先の米国のシンクタンク「ヘリテージ財団」での講演で表明した。知事は「日本の国土を守るために島を取得するのに何か文句ありますか」と笑顔を見せた。

石原知事の発表を受けて、藤村修官房長官は「必要ならそういう(国有化の)発想で前に進めることもあり得る」と述べたが、尖閣諸島を含めて国境の島々を守るのは本来、政府の役目だ。政府に頼っていては島どころかすべての国土の守りはおぼつかないと感じさせられるのは残念なことだ。

2010年9月7日に中国漁船、閩晋漁(びんしんぎょ)が尖閣周辺の領海を侵犯した後の11月8日、衆議院予算委員会で菅直人首相(当時、以下同)は島の「国有化を検討させたい」と発言した。にもかかわらず、この人が実際に同件を検討した形跡はまったくない。もともと、菅首相と仙谷由人官房長官が尖閣諸島に関して行ったことは、ひたすら中国の主張に屈することだった。したがって、菅首相の国有化は言葉のみ、期待するほうが間違いなのだ。

尖閣諸島について中国の主張を今日までエスカレートさせた責任は、民主党政権以前に外務省にある。外務省は魚釣島、北小島、南小島の三島を年間2450万円の税金を使って借り受けてきたが、日本人の島への立ち入りは一切許さずにきた。島を所管する沖縄県石垣市が現地調査を申請しても、一度も許可していない。結果として、島は日本の領土でありながら、まったく日本人が立ち入ることのできない無人島として放置されてきた。

その間に中国は尖閣諸島を中国の核心的利益と言い始めた。万一の場合、武力で島を奪うという意味だ。中国が領有権の主張を強め、中国の公船が頻繁に尖閣諸島の接続水域を侵し、領海をも侵犯し始めたいまも、外務省は立ち入り禁止の原則を保つ。だが、島に対する日本の実効支配を強めることが必要ないま、日本人が尖閣諸島に常に出入りし、あるいは常駐しなければならない局面である。

中国との摩擦を恐れる外務省は、日本の国土を中国に売る手伝いはしても、国土を守るために毅然として闘ったり、島に日本人を常駐させるなどの発想は持っていないであろう。

この情けない対中外交はしかし、とどのつまり、政治家の責任なのだ。歴代自民党政権、首相、外務大臣らがごく一部を除いておよそ皆、中国の圧力に屈してきた。民主党政権になってもその現実が続いているのだ。

であれば、価値観をしっかり持った首長と地方自治体が立ち上がり、それを国民が皆で支えるしかない。皆で力と知恵を出し合って首都東京が島を買い、地元石垣市の考えを十分に反映させて、あの豊かな海に多くの人々を集めればよい。石垣市長の中山義隆氏もかつて構想を語ったことがある。

まず、魚釣島に本格的な灯台を造り漁船が接岸できる桟橋と港を整備する。台風などで避難が必要な場合に備えて漁民や船員用の宿泊施設を建て、島の植生を研究し洋上の緑の島を実現する。漁場をさらに充実させるべく海底に魚床を整える。海上自衛隊も海上保安庁もしっかり巡回する。このようにすれば、日本の漁民も再び尖閣周辺で漁ができるはずだ。この美しく豊かな海で国際的な魚釣り大会さえ開催できると、中山氏は語っていた。

一方で日本は台湾への十分な配慮を忘れてはならない。かつてこの海域では日台の漁民が共に漁をしていた。尖閣諸島に地理的に近く、世界一親日的な台湾に入会権のような特典を認め、尖閣周辺を日台が共栄の海にすれば、中国と台湾が尖閣問題で手を組むこともないだろう。

こうした東京都や石垣市など、地方自治体の意気込みをすくい上げ、今度こそ、政府が領土領海を守る決意を固めるときだ。(週刊ダイヤモンド)

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| 桜井よしこ | 11:52 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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