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消費増税案に3つのシナリオ、成立は「話し合い解散」の狭い道か 古沢襄
外国通信社ながら四月以降の日本政局をかなり正確に展望している。私は輿石幹事長の動きから継続審議が落としどころとみているが、今国会での成立を公言している野田首相としては取れない戦略だという。

政治アナリストの伊藤惇夫氏は「継続審議には首相が乗らない。法案が提出されれば、少なくとも衆院での採決は行う。5月末から6月にかけて衆院採決にもっていく」とみる。

結局は法案の成立は「話し合い解散」の狭い道か・・・となるのだが、さて、どうだろうか。政界通といえども現時点で正確な見通しを立てるのは、至難の技というのがオチなのかもしれない。

<[東京 30日 ロイター] 消費増税法案が30日閣議決定された。野田佳彦首相は「政治生命をかけて今国会中に成立させる」と退路を断って臨むが、法案成立への展望は全くみえてこない。

ねじれ国会の下では野党の協力なしの成立は望めず、逆に、法案への反対を明言している小沢一郎民主党元代表グループから52人以上が反対に回れば衆院でも否決される。法案の成立は野党の同意が得られる「話し合い解散」など限られたケースに絞られる。「野田首相、小沢民主党元代表、谷垣禎一自民党総裁の『チキンゲーム』で、視界ゼロ」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)との声があがっている。

<委員会付託が最初の正念場、特別委員会設置ならメンバー構成に注視>

法案成立までには大きく分けて、1)法案を付託する委員会の決定、2)衆院での採決時、3)参院での採決時──など、3つの節目が考えられる。

消費税導入を決めた竹下政権では、消費税法案は特別委員会で審議された。今回も社会保障制度と消費税を含む抜本税制改革が一体として議題になるため、早くから「特別委員会」を設置し付託するとみられていた。ただ、民主党の最低保障年金制度に関する法案が2013年の国会に提出される方針が示されたことで、逆に税法の審議が進まない可能性を危惧する声もあがっている。特別委員会が設置されることになれば、委員会の構成メンバー人選が成立を目指す民主党執行部にとって最初の正念場になる。

審議入りの日程も定まらない。民主党の輿石東幹事長は29日の会見で「定数削減法案、郵政法案、国家公務員給与削減関連4法案などを優先すべきだ。先に国会に出ているものを先行するのがモノ(ごと)の順序だ」と述べ、すでに国会に提出されている重要法案の処理が先行するとの認識を示した。法案の審議入りが遅れれば、6月21日までの会期中に消費増税法案に十分な審議時間を確保できず、大幅な会期延長の問題につながる可能性が出てくる。

<審議入り後の3つのシナリオ>

審議入り後は、1)法案が採決されないまま継続審議となるケース、2)法案採決で、小沢グループの造反で否決されるケース、3)法案の成立を引き換えに野田首相が解散に打って出るケース──が考えられる。

シナリオ1:上智大学の中野晃一助教授は「法案を提出して採決をしない」ケースが落としどころになるとみる。法案が否決されれば、野田首相は「退陣するか、解散の道しかなくなる。政治的な自殺行為だ」とみるためだ。

しかし、これは今国会での成立を公言している野田首相としては取れない戦略との指摘もある。内閣不信任案や首相問責決議案提出のきっかけになりかねない。政治アナリストの伊藤惇夫氏は「継続審議には首相が乗らない。法案が提出されれば、少なくとも衆院での採決は行う。5月末から6月にかけて衆院採決にもっていく」とみる。

シナリオ2:衆院の過半数は、欠員が1名あることから、240議席。民主党は291議席で、他党からの賛成がなければ、民主党から52人以上が反対すれば法案は否決される。政権の命運をかける法案が否決されれば、退陣か衆院解散の道しかないとみられる。

小沢元代表は15日のロイターのインタビューで「衆院で法案(の提出・採決)を強行してくれば賛成できない」と反対を明言。消費増税をめぐっての話し合い解散や、今通常国会での衆院解散・総選挙を否定。自身が離党する理由は全くないとし「国民との約束を忘れた人たちの方が党を出なければならない」と野田首相をけん制した。インタビューから浮かび上がるのは「解散回避」(野党筋)で党内覇権争いの構図だという。

党内最大グループの小沢派は100人を超えるとみられるが、伊藤氏は「造反は52人に達しない」と見通す。伊藤氏は「法案が成立しなければ、野田政権が倒れる可能性は極めて高い。野田首相にとっての最悪のシナリオは、法案は提出したが野党が乗ってこず、党内の造反で否決されるケース。解散に打って出られない状況が最悪だ」とし、他方で「小沢氏の狙いは野田内閣を総辞職に追い込むこと。野田首相は逆に、(法案が通らないことが明確になれば)造反する議員を除名して、解散に打って出る」と予想する。

党内の増税反対派は、前原誠司政調会長が28日未明に事前審査を一方的に打ち切ったことに反発を強めている。政調役員会でも3人が反対を表明した。党内分裂の回避を大命題とする輿石幹事長は29日の会見で、法案の採決には「当然、党議拘束はかかる」と造反行動を早くもけん制したが、消費増税をめぐる溝は深い。

シナリオ3:衆参で多数派が異なるねじれ国会で法案を成立させるには野党の一部の同意を得るしかない。伊藤氏は「話し合いという言い方が妥当かはわからないが、自民と民主の妥協の余地は残っている」とみる。

ただ、現時点では、自民党は消費増税法案に厳しい見方をしている。「党内基盤が確立していないので社会保障関係費を膨張させ合意点を見出す。このような社会保障膨張法案には付き合えない。できることなら話し合って民意を問う道を迫ったほうが良いが、難しい環境なら、追い込んでしまうしかない」(自民幹部)という。

谷垣禎一総裁も29日の定例会見で「総理が不退転の決意で臨むというのなら、反対派と決別し、解散権を行使して、消費税を公約に掲げて堂々と国民に信を問うべきだ」と対決姿勢をあらわにしている。

<消費増税法案の行方「視界ゼロ」>

市場もまだシナリオを描ききれていない。三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ債券ストラテジストの石井純氏は「衆参ねじれ状態が続く今国会では、可決成立は不可能。廃案だけは回避し、継続審議となる。つまり、5月に衆院で造反議員を押さえ込んで可決しても、参院では通過させることはできない。衆院解散・総選挙の実施を約束して参院通過の協力を取り付ける『話し合い解散』も成立しない。来夏の衆参同日選でねじれが解消し、正常化した14年の通常国会で可決成立にこぎつける」と見通すが、市場がどのような結末を織り込んでいるのかははっきりしないとした。

消費増税の閣議決定をめぐっては連立与党を組む国民新党の亀井静香代表が増税反対を唱え、連立離脱を表明。国民新党は連立を離脱しないとしているが、亀井氏の動きが政界再編に発展するか、波乱要因となりそうだ。

法案が成立しなければ、退陣か解散の選択肢しかない野田首相。衆院解散になれば、力の源泉の「数」を失うとみられる小沢元代表。「衆院解散・総選挙」を勝ち取らなければ、9月総裁選での芽が摘まれる谷垣自民党総裁。3者の「チキンゲーム」のなかで、消費税政局がひたひたと近づいている。4月26日に政治資金規正法違反事件で小沢氏に対する東京地裁判決が下された後、5月以降に訪れる衆院採決が最初のヤマ場となりそうだ。(ロイター)

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